狭心症や心筋梗塞ってなぜ起きるの?
- 2022年9月25日
- 循環器疾患,5. 狭心症・心筋梗塞
開院してから3週間が経ちました。
高血圧やコレステロールが高いという相談から、動悸や息切れ、頭痛・胸痛など多くの相談をいただきました。
今回は、”胸痛”の原因として怖い病気の1つ、狭心症・心筋梗塞についてお話したいと思います。
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狭心症や心筋梗塞は胸痛の原因となる病気としてよく知られていますが、なぜ起きるのでしょうか?その発症の仕組みについて説明したいと思います。
発症のメカニズム
下のイラストのように、高血圧や高コレステロール血症(脂質異常症)、高尿酸血症や糖尿病などの生活習慣病のコントロールが不良な状態が続くと、血管の中にプラークという油や脂のカスが貯まっていきます。これによって心臓の血管の中が細くなり、心臓に酸素が十分届かなくなると、「歩いた時に胸が痛む」という症状が典型的な”労作性狭心症”の症状が出現します。
また、そのプラークがある時破れて、血管が完全に詰まってしまうと、心臓に酸素が全く届かなくなってしまう為、心筋梗塞を発症します。
「じっとしていても胸が痛む」というのが典型的な心筋梗塞の症状で、心臓が止まってしまうこともある為、緊急治療が必要になります。
狭心症・心筋梗塞の予兆
労作性狭心症は心筋梗塞の一歩手前の状態であることもあるので、症状が出ている段階で早めに相談しないと手遅れになってしまうことも多々あります。
狭心症の症状としては、既に説明の通り、「歩いた時に胸が痛む」というのが最も典型的な症状です。その他に、「息切れ」や「胸部圧迫感」、「背中の痛み」、「疲れやすい」、「めまい、失神」などの症状を認めることもある為、こういった症状がある方は早めにご相談下さい。
また、心筋梗塞に至ると、「じっとしても胸が痛む」ようになり、「冷や汗」や「吐き気」、「肩や背中の痛み」、「失神」などの症状も起こします。
狭心症は数分から15分程度の一時的な症状であるのに対して、心筋梗塞は30分以上症状が続きます。
狭心症の症状が出てこないうちに、突然心筋梗塞を発症することもあります。
こういった症状が突然生じた場合は、緊急を要する場合もありますので、すぐにご相談下さい!