一回の綿棒検査で15種類のウイルス・細菌のPCR検査が可能になりました!
- 2025年3月11日
- 1. 抗原・PCR検査,感染症(発熱外来)
こんにちは!
寒さのピークも過ぎ、これから温かい季節がやってきますね。
卒業や入学などのイベントで体調を崩しやすい時期でもあるので、いつも通りの生活リズムを維持できるよう心がけましょう!
では、今回は、2025年3月より当院で、一回の綿棒検査で15種類のウイルス・細菌のPCR検査が可能となる「BioFire SpotFire Rパネル」を導入しましたので、その概要を説明したいと思います。
ご希望の患者様がいらっしゃいましたら、当記事を一読いただいた上で、ご希望をお申し付け下さい!
これまでのコロナ・インフルエンザの抗原検査と何が違うのですか?
当院では、コロナやインフルエンザが疑われる患者さんに、コロナ抗原検査やインフルエンザ抗原検査を行っております。
さらに、症状の経過によっては、マイコプラズマやRSウイルスなどの抗原検査を追加することもあります。
しかし、コロナとインフルエンザ以外は同時検査ができませんので、その都度、綿棒による検体採取が必要です。
一方、「BioFire SpotFire Rパネル」は、一回の綿棒検査(検体採取)で、一度に15種類のウイルス・細菌のPCR検査が可能となっていますので、患者さんの負担を最小限におさえることが可能です。
具体的には、下のイラストに示すウイルス・細菌のPCR検査が可能です。
特にRSウイルスやアデノウイルス、ヒトメタニューモウイルス、百日咳やマイコプラズマは、お子さんだけでなく大人でも罹患することがありますので、発熱や症状が続いていて困られているような患者さんなどで、特に有効です!
どんな検査ですか?
コロナやインフルエンザの抗原検査と同様、鼻に綿棒を入れて検体を採取する検査となります。
抗原検査同様、15~20分程度で結果が出ます。
精度は良いのですか?
各ウイルス・細菌の陽性一致率は、96~100%と高い診断精度が示されています。
ただし、抗原検査同様、発症初期(特に発熱から間もない場合)は、陽性なのに陰性に出る可能性が高いですので、検査のタイミングは適切にとる必要があります。
また、非常に鋭敏な検査の為、1ヶ月前に感染したが今は症状がおさまっているようなウイルスなども陽性に出てしまう可能性もある為、結果については、患者さん毎の臨床経過を踏まえて、慎重に判断する必要があります。
希望すれば、この検査を受けることができるのですか?
上で説明の通り、発症初期は陽性なのに陰性に出る可能性が高い為、この検査は推奨致しません。
さらに、「一連」の発熱・呼吸器症状の経過で、既にコロナやインフルエンザなど何かしらの抗原・PCR検査を当院で施行している場合、保険適応外となります。
(例) 2日前に当院でのインフルエンザ抗原陰性。その後、発熱が続く為、数日後に当該検査を追加で希望された場合、保険内で施行することはできません。
したがいまして、この検査をご希望された場合も、患者さん毎の臨床経過によっては、保険内で施行することができませんので、十分ご理解いただけますと幸いです。
「上記を踏まえた上」で、一般に、この検査が推奨される患者さんは、以下ですが、最終的な適応の有無は院長の判断となりますことをご了承下さい。
① 発熱や咳嗽などの呼吸器症状が長期間続いており、原因が不明の患者さん
② ご高齢、糖尿病や慢性腎臓病、慢性心不全や呼吸器疾患など、重症化リスクの高い患者さん
検査費用は?
院内迅速検査 及び 鼻咽頭拭い手技料・判断料で合わせて、3割負担の場合、約5,000円程度です(診察代などは除きます)。
発熱や咳嗽などが長期間続いており、原因が不明で困っているような患者さんなど、当検査をご希望される患者様は、ぜひご予約時にご相談下さい!
※ 便宜上、当記事ではCOVID-19(新型コロナウイルス)を「コロナ」と表現しております。