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医療コラム

運動負荷試験で狭心症の評価を行えます|湘南いいだハートクリニック|平塚市の内科(一般内科・循環器・心臓血管)

運動負荷試験で狭心症の評価を行えます

 こんにちは!

 大分温かくなってきましたね。

 寒暖差が大きい日もありますので風邪をひかないように体調管理に気を付けましょう!

 今回は、狭心症を疑う症状がある場合に、当院では心エコー検査などを行って評価することを、こちらの記事で説明しましたが、特に動いた時に症状が出る労作性狭心症を疑った場合には、運動負荷試験も併用することで、さらなる診断の一助としております。

 そこで、当記事では当院で行っている運動負荷試験について説明したいと思います。

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 運動負荷試験とは、運動により心臓に負荷をかけることで、心電図の変化を記録する検査のことを言います。

運動負荷試験で分かること

 運動負荷試験の”主な”目的は、狭心症を見つけ出すことにあります。

 ただし、その他にも下に示すような目的で行うことのある意義のある検査となります。

①  動いた時に胸痛や息切れなどを認める場合に、それが狭心症によるものかどうか評価する

②  期外収縮などの不整脈がある場合に、それが悪いタイプの不整脈かどうか評価する

③  Brugada症候群の診断の一助

運動負荷試験の種類

 運動負荷試験は、その運動の負荷のかけ方によって様々な種類があります。

 当院では、その中でも、マスターダブル運動負荷試験と呼ばれる、階段の上り下りを繰り返すことで負荷をかける検査を行っております。

 階段の症候回数の決め方は、性別・年齢・体重等によって決定し行っております。

運動負荷試験の評価法

労作性狭心症の評価は、運動負荷前後の心電図をみます

 症状の特徴や心エコー検査の結果から労作性狭心症が疑わしい場合に、運動負荷試験も行います。

 運動負荷後の心電図で、特徴的なST-T低下と呼ばれる心電図の変化が現れれば、陽性(労作性狭心症の強い疑い)と判断致します。

 運動負荷試験陽性の場合には、患者様と相談の下、基幹病院でのさらなる精査を提案・紹介致します。

不整脈のうち、運動負荷によって誘発・増える場合は、悪いタイプの不整脈のことが多い

 不整脈はあるが症状がない あるいは軽い為、経過観察可能で良いか判断する際などに、Holter検査に加えて運動負荷試験を行うこともあります(不整脈の種類やHolter検査の結果等から施行するか判断します)。 

 運動負荷によって誘発・増える期外収縮などの不整脈は、背景にその原因となる心臓の病気が隠れていることも多い為、やはり患者様と相談の下、基幹病院でのさらなる精査を提案・紹介致します。

Brugada症候群の診断の一助

 Brugada症候群と呼ばれる致死性不整脈をきたす疾患の診断の一助となります。

 多くは健診の心電図で引っかかり紹介を受ける疾患ですが、運動負荷により心電図が変化すれば、その診断の一助となります。

 その他にも、運動時に脈拍が適切に上昇しているか(chronotropic incompetence)の判断や、間欠性跛行(歩いたら足が痛む閉塞性動脈硬化症)の評価などにも用います。

安全第一で行っております

 運動負荷試験につきましては、安全第一で行っております。

 とくに足腰が弱く運動負荷による転倒のリスクがある患者様や、運動負荷そのものが悪化のリスクとなりうる心臓の病気をお持ちの患者様などでは、無理に検査を行うことは避けております。

 当院では、運動負荷試験に熟練したスタッフの下、安全に検査を実施しておりますので、安心して検査に臨んでいただけます。

 

 運動負荷試験は、心エコーでもとらえきれないような労作性狭心症も見つけ出すことのある意義のある検査になります。

 当院では、特に労作時に症状を認める場合には積極的に行っております。 

 どんな検査か、少しでも興味のある患者様は、ぜひ一度お声がけ下さい!

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