血圧はどの値からが高血圧?
こんにちは!
院長の飯田吉則です。
明日から祝開院です!
当「医療コラム」では、院長自ら患者さんに役立つ医療情報を定期的に投稿していく予定です。
また、お知らせ事項なども詳細はこちらで投稿する予定です。
こんなことを教えて欲しい、投稿して欲しいなどありましたら、遠慮なく診療時などにお伝え下さい!
では早速、初コラムは、生活習慣病の代表、高血圧の基準について説明したいと思います!
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“高血圧”と言いますが、どのくらいの血圧からが高血圧なのでしょうか?
家での血圧が135/85mmHg以上かつ、診察室での血圧が140/90mmHg以上であれば高血圧と診断されます。
高血圧治療ガイドライン 2019では、高血圧の基準値として下のような表を提示していますが、一見分かりにくいですね。
上の表で一番重要な箇所は、黄色枠で囲った部分です。ここに該当する持続性高血圧が、一般に言われる「高血圧症」になります。
つまり、高血圧症の基準は、下の①と②を両方満たす場合に診断されます。
高血圧症を診断する際の家庭血圧値は、正確には5~7日間の起床後1時間以内の血圧と就寝前の血圧の平均値で評価します。
家での血圧が高いと感じた場合には、遠慮なくご相談下さい!
ちなみに、実は、高血圧には上の表に記載のある、白衣高血圧と仮面高血圧という分類もありますので、それぞれ説明しておきたいと思います。
白衣高血圧とは?
家で測定した血圧は135/85 mmHg未満と高くないのに、診察室で測定した血圧は140/90 mmHg以上と高い場合を、白衣高血圧と呼びます。
白衣高血圧の患者さんは、高血圧でない患者さんと比較して脳卒中や心臓の病気を発症するリスクが高いと報告されています。
また、持続性高血圧へ移行するリスクも高いことから、白衣高血圧の患者さんも定期的に家での血圧をチェックし、慎重にフォローする必要があります。
仮面高血圧とは?
白衣高血圧の逆パターンで、診察室で測定した血圧は140/90 mmHg未満と高くないのに、家で測定した血圧は135/85 mmHg以上と高い場合を、仮面高血圧と呼びます。
仮面高血圧には、さらに下に示した3分類に分かれます。
① 早朝に血圧が高いタイプ
原因はアルコールや喫煙、降圧薬が持続して効いていない、などが挙げられます。
② 昼間に血圧が高いタイプ
これは精神的ストレスや身体的ストレスが原因であることが多いと言われます。
③ 夜間に血圧が高いタイプ
こちらは心不全患者さんや腎不全患者さん、脳卒中患者さんや自律神経障害(糖尿病患者さんなど)、睡眠時無呼吸症候群の患者さんなどに多いと言われます。
仮面高血圧の患者さんも高血圧でない患者さんと比較して脳卒中や心臓の病気を発症するリスクが高いと報告されており、白衣高血圧の患者さん同様、定期的に家での血圧をチェックし、慎重にフォローしていく必要があります。