高コレステロール血症が家族性かどうか診断するためのアキレス腱レントゲン評価を行えます!
こんにちは!
発熱外来では、インフルエンザ・コロナともに陽性の患者様が増えてきました。
昨年も例年よりも早めに流行しましたが、今年度はさらに早めに流行しておりますので、ワクチンを接種予定の患者様は早めの接種を検討しましょう!
では今回は、当院でも相談を受けることが多い脂質異常症、特に高コレステロール血症について、それが「家族性かどうか=リスクが本当に高いかどうか」を評価するために行っているアキレス腱レントゲンについて説明したいと思います。
また、当記事を3分程度の動画にまとめてみましたので、もしよろしければ、こちらもご参考にしてみて下さい♪
※ 無音でご視聴可能な動画となっております。
家族性高コレステロール血症とは
どのような疾患?
家族性高コレステロール血症(FH)は、主に常染色体優性遺伝と呼ばれる“次の世代へ50%の確率で引き継がれる”強い遺伝形式をとります(両親のどちらかがFHの場合の確率)。
それ故に、出性時よりLDL(悪玉)コレステロール値が高い値を示す為、動脈硬化が非常に進行しやすい疾患として知られています。
特に若年で冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)を発症するリスクが高く、できるだけ早期に診断し治療を開始することが、長期予後につながります。
したがって、治療目標値も厳格化されており、通常の家族性高コレステロール血症の方(一次予防)ではLDLコレステロール 100 mg/dL未満、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)・脳梗塞(アテローム性)の既往がある方(二次予防)では70mg/dL未満が推奨されております(「脂質異常症 診療ガイド 2023年版 日本動脈硬化学会」より)。
「悪玉コレステロール値が高い」と一概に言っても、「家族性か」「家族性ではないか」でリスクが大きく異なってくる為、「本当に家族性かどうか」適切に評価することは内服加療の必要性の有無を含めた治療方針の決定に非常に重要となります。

診断基準
成人の場合、下記3項目のうち2項目以上を満たせば、確定診断となります。
① 未治療時のLDLコレステロール値が、180 mg/dL以上
② アキレス腱肥厚などの腱黄色腫、あるいは皮膚結節性黄色腫
コレステロールが高い状態が長く続くと、体の様々な部位に脂質が沈着します。
それは血管だけでなく皮膚や肘・膝・手背・腱などにも沈着し、そのような状態を黄色腫と呼びます。
その代表はアキレス腱で、アキレス腱に脂質が沈着して分厚くなることを、アキレス腱肥厚と呼び、家族性高コレステロール血症の特徴の一つとなります。
③ 家族性高コレステロール血症や早発性冠動脈疾患の方が、第一度近親者にいる
特に、男性で55歳未満・女性で65歳未満で狭心症・心筋梗塞を発症した方が、ご両親・ご兄弟・ご姉妹・お子さんにおられる場合にこちらに該当します。
ここで例えば、①と③を満たせば、家族性高コレステロール血症と容易に診断できますが、③が不明瞭なケースも少なくありません。
しかし、LDLコレステロールが異常高値で家族性高コレステロール血症を強く疑う場合には、②の項目の重要性も上がってきます。
当院では②の評価として、アキレス腱レントゲンも行っておりますので、次項でその詳細を説明したいと思います。

レントゲンで、アキレス腱肥厚の有無を評価
家族性高コレステロール血症の場合、アキレス腱の肥厚を認める場合があり、上記の通り診断項目の一要素となっております。
これまでも、アキレス腱肥厚の所見にて家族性高コレステロール血症と診断された患者さんも少なからずいらっしゃいました。
当院では下図の通り、レントゲンにてアキレス腱部位を撮像するのみで、その厚さを計測し診断へつなげることが可能です。
2022年ガイドラインの改訂により、男性では8.0mm以上、女性では7.5mm以上でアキレス腱肥厚と評価されます。

尚、当院ではレントゲンだけでなく、エコーによるアキレス腱肥厚の評価も可能です。
高コレステロール血症は指摘されているが、家族性かどうか(リスクが高いかどうか)評価して欲しいという患者様は、ぜひ一度当院へご相談下さい!

